・ちょっと仕事が忙しくって。。。
・よくなるかなと思って。。。
・ネットで調べたら。。。 などなど。
これらはご自分にとって都合がいい「病院に行かなくてもいい」を導くための手段になってないですか?
いよいよ大変な段階まで引っ張ってからでは、治療成果も救命率も下がる一方です。
「様子を見る」とは???
その子の具合が悪いことが何によるものかを確認して、変化を評価するためにチェックすべきポイントを設定して観察するのが「様子を見る」ということです。内服薬や外用薬を使用して治療成果がどの程度出るかを見るのもこの中に入ります。
「元気がない」「食欲がない」は、あらゆる病気の一症状にすぎず、評価材料としてはあまり役に立ちません。経過を観察するポイントとして、時々体重を測る程度でいいこともあれば、呼吸数をカウントしていただいたり、かゆみの程度や排泄の有無を日記につけていただいたり、定期的な血液検査やレントゲンが必要になることもあります。
病気の治療の鉄則は早期発見・早期治療です。せっかく早期発見できたのに、治療介入を遅らせることは動物にとって不利益でしかありません。診療の結果「異常ではなかった」ならそれはいいことです。飼育環境の問題を改善するだけで治せたり、いくらかの内服薬やサプリメント程度で事が済んだりするのです。「早期治療」を心がけてください。
獣医師 戸田昭博
愛玩動物看護師 戸田美幸