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瀬戸市品野町の動物病院、品野ペットクリニックです。

狂犬病予防接種ついて

狂犬病予防接種

方針イメージ

 4月1日から6月30日は狂犬病予防接種の接種期間です。(年度ごとの接種なのですが、3月2日から新年度の予防接種とすることができます。)狂犬病はとても恐ろしい病気です。必ず予防接種をうけましょう。
集合注射・個別注射(病院での接種のことです。)のいずれの場合も市から届く
狂犬病予防接種実施・登録確認通知書(瀬戸市の場合は春先に市から届くはがきです。)と愛犬手帳をご持参ください。
 また、市から届くはがきをご持参いただければ、病院で注射済票の発行が可能です。当院での接種記録があるわんちゃんの場合は、登録鑑札番号を控えておりますので、はがきを紛失されても当院で注射済票の交付が可能です。狂犬病は諸外国では現在も発生している、人に感染した場合は致死率100%の恐ろしい病気です。あなたの愛犬を守るだけでなく、万が一の発生時に、地域全体の人とわんちゃんの安全を守るためにも必ず予防接種を受けましょう。
(予防接種期間を過ぎても接種可能です。)

令和5年度の集合注射についてはこちらをどうぞ。(
瀬戸市役所 HP


集合注射で必要な料金
@ 新規登録手数料  3000円 
 (登録は生涯1回です。引っ越しなどの場合は瀬戸市役所環境課窓口で転入手続き  となります。)

A 予防接種料金   2950円
B 注射済票交付手数料 550円

当院で接種を行う場合も上記料金は同じです。ただし、初めて当院へお越しになる方は診療記録簿登録料(税込み550円)が必要です。

当院では往診による狂犬病予防接種も行っています。
事前に当院に記録のある方のみの受付
となります。
基本的にはご来院いただいての接種が理想です。
(ご来院いただいての接種が理想である理由)
・往診だと健康状態の確認が聞き取りの情報だけになってしまう。
・問診の上、検査等が必要になった場合には、結局お越しいただかないといけません。
・わんちゃんのテリトリーに私が入っていっての注射は威嚇がきつくなって危険となることがおおいです。
・狂犬病予防接種もアレルギー反応が起こりうる注射です。
(接種後に異常が起きた場合は救急処置が必要になる場合がありますので、ご来院いただかないといけません。)

狂犬病予防接種はわんちゃん、そして人のために公衆衛生上とても大事ですので、往診での接種をご希望のかたはお電話ください。日にちと時間をきめて往診いたします。(当日になって、急患等で急きょ中止になることもあり得ますが、ご了承ください)
※ スクーターでお邪魔しますので駐車場の心配が減りましたが、
雨が降ったら中止です。

注射不適当犬・注射要注意犬の取り扱いについて
狂犬病予防接種を注射するにあたって、不適当犬と要注意犬というカテゴリーがあります。
厚生省から平成8年に示されたガイドラインに記載があって、心不全、腎不全、ワクチンアレルギー、興奮状態の強い子、などが該当します。

従来はそれらに該当するワンちゃんがご来院になった場合は、「猶予証」を発行し、市に提出していました。
「こういう理由で注射ができません。」という証明書で、様式がガイドラインにあるのです。
ただし、
この証明書には「法的にうたなくていい」という効力はありません「注射ができない子に該当する」から「うてません」というだけで、万が一誰かにかみついてしまった場合は「注射してない子」ということになるのです。「注射してない」ことが制度上は正しくても、法律的に「注射しなくていい」ということではないのです。

当院の患者さんの中には、「不適当でもうっちゃって!」という方がたくさんいらっしゃいます。注射の副反応にまつわる注意についてはどんな健康な子にもありえるわけで、なるほどそれならうってしまって、運悪く人をかんでしまった場合の社会的な憂いを減らしておきましょうというのはわかる話です。
日本が狂犬病清浄国になったころのことをご存知の方々は、「とにかく絶対注射する」ということの意味をよくご存じです。狂犬病は犬だけでなく人間でも致死率100%といってよく、日本のような森林の多い国で清浄化できたのは奇跡だったといえます。
狂犬病の症状はほかの病気との区別がむつかしいうえ、かまれた後発症するまでの潜伏期間も長短あってよくわかりません。確定する検査系も死後解剖以外ありません。今、日本で現役の臨床獣医師として仕事をしている獣医師で、狂犬病を診断・確定した経験のある人は、海外の事例に関与したとかの例を除けばおそらくいないか極めて少数です。ほとんどの獣医師が教科書と講習会のビデオでしか見たことがない病気なのです。接種率が下がっている現在、国内発生が確認されたらパニックになるだろうと思います。
犬が狂犬病で、よだれにウイルスを出している状態ならば2週間以内に死亡することだけがわかっています。よだれに含まれるウイルスは、目や口の粘膜からでも侵入可能ですから、狂犬病清浄国でない場合よだれを出している状態のワンちゃんって時点で近づくだけでも危険な話で、そんな世の中では安心して生活できないでしょう。現在の日本の平和は先人(と犬たち)の努力と犠牲の上に成り立っているのです。

そういった理由で、そもそも当院では「猶予証」の発行自体少なかったのです。
しかし、法的効力がないにしても「猶予証」という名前そのものが法律的な効力のあるものという誤解を与えてしまう可能性があるということが問題視されてきました。そこで、愛知県獣医師会では平成28年度から、「狂犬病予防注射実施における診断書」という書類を作成することになりました。この診断書は、猶予証と効力的には変わりません。単純に、法的な効力がないことが明確な名称になるだけです。

多くの方がフィラリア症予防と一緒に狂犬病予防接種にお越しになります。不適当犬・要注意犬と診断した場合には、診断書を発行することになります。もちろん、一過性のことで注射を延期した(混合ワクチン接種後1ヶ月は注射できません。下痢がひどくて治療していました。とかですね。)場合は落ち着いたら接種しましょう。


品野ペットクリニック品野ペットクリニック

獣医師     戸田昭博
愛玩動物看護師 戸田美幸

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